転ばぬ先の杖代わりに!壁を使った安心バランス体操
転ばぬ先の杖代わりに!壁を使った安心バランス体操
こんにちは。「おうち安心筋トレ」のライターです。
普段の生活で、ちょっとした段差でフラついたり、立ち上がるときに不安定さを感じたりすることはありませんか?年齢を重ねると、どうしても足腰の力だけでなく、「バランスをとる力」も少しずつ衰えやすくなります。
バランスが悪くなると、転倒のリスクが高まり、不安を感じることも増えてしまいます。「このままだと、一人で買い物に行くのも心配だわ」「家族に迷惑をかけてしまうかも」と、お悩みの声もよく耳にします。
でも、ご安心ください。バランスをとる力は、いくつになっても鍛えることができます。しかも、自宅で安全に、手軽に取り組める方法があるのです。
今回は、ご自宅にある「壁」を使った、とても簡単で安心なバランス体操をご紹介します。特別な道具は一切不要です。ぜひ、無理のない範囲で試してみてください。
なぜバランス力が大切なの?
バランス力が衰えると、体が不安定になりやすくなります。その結果、以下のようなことが起こりやすくなります。
- 歩いているときにフラつく
- 立ち止まる、方向転換するときに不安定になる
- 物につまずきやすくなる
- 転倒のリスクが高まる
逆に、バランス力が維持・向上すると、体が安定し、安心して日常生活を送れるようになります。
- フラつきが減り、スムーズに歩ける
- 立ち座りが楽になる
- つまずきにくくなる
- 転倒の不安が和らぎ、外出なども楽しみに
「転ばぬ先の杖」ではありませんが、日頃からバランスを意識した簡単な体操を取り入れることが、いつまでも元気に過ごすための大切な一歩になります。
壁を使った安心バランス体操のご紹介
ここでは、自宅の壁を使って安全に行えるバランス体操を2種類ご紹介します。必ず壁に手や体を添えて、転ばないように十分注意しながら行ってください。
体操1:壁を使った片足立ち
これは、体の軸を感じながらバランスをとる練習です。壁に手をついて行うので、転倒の心配が少なく安心です。
準備するもの: 何もありません。滑りにくい床で行いましょう。
行い方:
- 壁の前に立ち、壁に両手をついて体を支えます。
- 足は肩幅くらいに開いて立ちます。
- 片方の足を、ゆっくりと床から少し持ち上げます。無理に高く上げる必要はありません。膝を軽く曲げるだけでも構いません。
- 壁にしっかり手をつき、体がフラつかないようにバランスをとります。
- まずは5秒キープすることを目指しましょう。慣れてきたら、10秒、15秒と少しずつ時間を長くしていきます。
- ゆっくりと足を床に戻します。
- 反対の足も同じように行います。
- 左右交互に、各2~3回繰り返しましょう。
ポイント:
- 体が不安定に感じたら、すぐに壁にしっかりとつかまるか、持ち上げた足を床に戻してください。
- 呼吸を止めずに行いましょう。
- 慣れてきたら、壁に添える手を片手にするなど、少しずつレベルアップしても良いですが、最初は必ず両手でしっかり支えてください。
体操2:壁に手を添えての足踏み
その場で足踏みをすることで、歩行に必要なバランス力や足の運び方を練習します。壁に手を添えることで、安心して行えます。
準備するもの: 何もありません。滑りにくい床で行いましょう。
行い方:
- 壁の横に立ち、壁に近い方の手に壁を添えます。軽く触れる程度で構いませんが、いつでもしっかり掴まれるようにしておきましょう。
- 背筋を軽く伸ばして立ちます。
- ゆっくりと片方の膝を持ち上げ、その場で足踏みをします。膝は無理に高く上げず、ご自身ができる範囲で構いません。
- 壁に添えた手でバランスをとりながら、リズムよく足踏みを続けます。
- 右足、左足と交互に、まずは10回(片足5回ずつ) 行いましょう。
- 慣れてきたら、20回、30回と回数を増やしたり、壁から少しだけ手を離して行う(いつでも壁に触れるように)など、挑戦してみてください。
ポイント:
- フラついたり、体が傾いたりしないように、壁に添えた手でしっかりと支えましょう。
- もし可能なら、壁の反対側の手で、テーブルや椅子の背もたれなど、もう一つ支えになるものに軽く触れながら行うと、さらに安心です。
- つま先を上げて、かかとから着地するように意識すると、より歩く練習に近くなります。
安全に関する大切な注意点
せっかくの体操も、安全に行うことが一番大切です。以下の点に注意して取り組みましょう。
- 体調を確認する: 熱があるとき、気分が優れないとき、睡眠不足のときは無理せず休みましょう。
- 痛みがあるときは中止する: 体操中に体に痛みを感じたら、すぐに中止してください。無理して続けると、かえって体を痛める原因になります。
- 安全な場所で行う: 滑りにくい床で、周りにぶつかるものがない広い場所を選びましょう。
- 転倒しないように注意する: 必ず壁や丈夫な家具(動かないもの)に手や体を添えて行ってください。特に片足立ちの際は、フラつきやすいので十分に注意が必要です。
- 水分補給を忘れずに: 体を動かすと喉が渇きます。体操の前後に、お茶やお水を一口飲むようにしましょう。
- 無理は禁物: 回数や時間は目安です。ご自身の体力や調子に合わせて、できる範囲で行うことが大切です。
- 動きやすい服装で: 体を締め付けない、動きやすい服装で行いましょう。
続けることで、きっと変わります
最初は難しく感じるかもしれませんが、諦めずに続けることが大切です。毎日少しずつでも良いので、習慣にしてみてください。
- 「テレビを見ながらCMの間に片足立ちをしてみよう」
- 「トイレに行ったついでに壁で足踏みをしてみよう」
など、日常生活のスキマ時間を活用するのも良い方法です。
バランス力がついてくると、フラつきが減り、歩くのが楽になったり、自信を持って外出できるようになったり、きっと嬉しい変化を感じられるはずです。
もし、一人で行うのが不安な場合は、ご家族に側で見守ってもらいながら行うのも良いでしょう。大切なのは、「やってみようかな」という気持ちを持って、一歩踏み出すことです。
この体操が、皆さまの「おうち安心筋トレ」の一助となれば嬉しいです。無理なく、楽しく続けていきましょう。応援しています!