おうち安心筋トレ

座る・立つが楽になる!自宅で安心・簡単立ち上がり練習

Tags: 立ち上がり練習, 自宅トレーニング, 高齢者, 転倒予防, 椅子運動

毎日の生活の中で、「座る」「立つ」という動作は欠かせません。食事をしたり、テレビを見たり、ちょっとした移動をする際にも、この動作を何度も繰り返していますね。

ですが、年齢を重ねるにつれて、「よいしょ」と声が出てしまったり、手すりがないと立ち上がるのが難しくなったり…と感じることはありませんか?立ち上がる時にふらついてしまうのではないかと不安を感じることもあるかもしれません。

「座る」「立つ」動作が少し大変になったな、と感じたら、それは足腰の筋肉(筋力)が少しずつ弱くなっているサインかもしれません。でもご安心ください。自宅にある椅子を使って、安全かつ簡単に立ち上がり動作を練習する方法があります。

この練習を続けることで、日常生活での「座る」「立つ」が今よりも楽になり、行動範囲が広がったり、転倒への不安を減らすことにもつながります。一緒に、無理なくできる練習を始めてみましょう。

なぜ「立ち上がり練習」が大切なのでしょうか?

立ち上がる時には、太ももの前やお尻の筋肉(筋力)を使います。これらの筋肉は、歩くときやバランスをとるときにもとても大切です。

これらの筋肉が衰えてしまうと、立ち上がるのが大変になるだけでなく、歩くときにふらつきやすくなったり、段差につまずきやすくなったりして、転倒のリスクが高まってしまいます。

「立ち上がり練習」は、こうした足腰の筋肉を効果的に使い、鍛えることができるため、毎日の生活を活動的に過ごすために非常に役立ちます。

自宅でできる!安心・簡単「立ち上がり練習」

この練習は、特別な道具は何もいりません。ご自宅にある、安定した背もたれのある椅子を一つご用意ください。ダイニングチェアのようなものが適しています。

準備

  1. 椅子の前に立ちます。椅子は壁の近くに置くと、万が一ふらつきそうになった時に壁に手をつくことができてさらに安心です。
  2. 椅子のすぐ前に立ち、椅子の座面にお尻が触れるくらいの位置に立ちます。
  3. 足は肩幅くらいに開き、つま先は少し外側に向けても構いません。ご自身が一番立ちやすい足の位置を見つけてください。

練習方法(立ち上がる動作)

ゆっくり、丁寧に行うのがポイントです。

  1. 体を前に倒す: 椅子に座るように、ゆっくりとお尻を後ろに突き出すイメージで体を前に傾けます。このとき、背中は丸めずに、お腹と太ももを近づけるように意識します。手は太ももの上や、組み合わせて前に伸ばしても構いません。
  2. 足で床を押す: 太ももの裏やお尻が椅子の座面に触れるか触れないかのところまで体を下げたら、足の裏全体で床をしっかりと押します。
  3. 「すっ」と立ち上がる: 足の力を使って、「すっ」とスムーズに立ち上がります。完全に立ち上がったら、膝を軽く伸ばして姿勢を安定させます。ふらつきそうになったら、すぐに壁や机に手をついてください。

これを5回繰り返すことを目標にしましょう。最初は2~3回から始めても大丈夫です。

練習方法(座る動作)

立ち上がる練習と同じくらい、安全に座る練習も大切です。急に座ると、勢いがつきすぎてバランスを崩すことがあります。

  1. 椅子の前で立つ: 椅子に座るために、椅子の前に立ちます。椅子の座面にお尻が触れるくらいの位置まで近づきます。
  2. 体を前に倒す: 立ち上がる時と同じように、ゆっくりとお尻を後ろに突き出すイメージで体を前に傾けます。
  3. ゆっくりとお尻を下ろす: 太ももの裏が椅子の座面に触れたら、重力に任せるのではなく、足の力でブレーキをかけながら、ゆっくりとお尻を座面に下ろします。ドスンと座り込まないように意識しましょう。

立ち上がる動作と座る動作をセットで5回行うのを目標にしてみてください。

練習を行う上での大切な注意点

安全に運動に取り組むために、以下の点に十分ご注意ください。

続けることのメリット

この立ち上がり練習を毎日少しずつでも続けると、以下のような良い変化が期待できます。

まとめ

「座る」「立つ」は、当たり前のようでいて、足腰の健康を測る大切なバロメーターです。今回ご紹介した立ち上がり練習は、ご自宅で、特別な道具もいらず、安全にできるシンプルな方法です。

最初は少し難しく感じるかもしれませんが、焦らず、ご自身のペースで取り組んでみてください。毎日続けることで、きっと体は応えてくれます。

立ち座りが楽になり、もっと活動的な毎日を送れるよう、応援しています!

もし、一人で行うのが不安な場合は、ご家族やケアマネージャーさんにご相談しながら取り組んでみてくださいね。